相続税対策の方法が変わる？

令和６年１月１日から贈与税・相続税の計算方法が変わりました。
概略は以下のとおりです。

①暦年課税
　一般的に利用されてきました１１０万円まで贈与税が課税されないという形の贈与についてです。
　令和５年までの贈与については、相続の日から３年間は贈与がなかったものとして相続財産に加算されていました。令和６年１月１日以後は、相続の日から７年間贈与がなかったものとして相続財産に加算されます。（ただし、延長された４年間分については、総額１００万円まで加算しなくて良いことになっています。）

②相続時精算課税
　名前の通り、相続の時に贈与した財産にかかる税金を精算しますという制度です。つまり、令和５年までは、この制度を選択すると財産の価額が贈与時点で固定され、相続のときに必ず相続財産に加算されるというものです。そして、一旦選択するとやめることができません。そのかわり、２，５００万円という大きな控除額がついてくるといメリットがあります。しかしながら、この控除額を使い切りますと、極端な話ですが毎年１万円や１千円といった贈与でも必ず２０％の税金を納めることになるというデメリットもあります。
この制度が令和６年１月１日から、毎年１１０万円まで贈与税が課税されず、相続財産に加算しなくても良いという枠が設定されました。

上記①及び②から、従来は使い勝手が悪く敬遠されていた相続時精算課税制度に光があたるようになったと言えます。それは、相続財産に加算されない枠ができたからです。ただ、毎年１１０万円ずつでは相続税対策が追いつかない方にとっては教授できるメリットはないかもしれません。贈与をして相続税対策をする考え方の中に、相続税率よりも低い贈与税率で贈与をすることによって、多くの財産を移すというものがあるからです。

なるべく簡単にまとめようとしましたが、まとめきれていな気がします・・・
詳しく説明を聞きたい方、より意味のある相続税対策をされたい方は是非ご相談ください。